冬コミにサークル参加してみよう・準備編

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 師走……とは、よく言ったものだ。

 ヒトサマから「師」と仰がれる職業に身を置いているが、本業の忙しさもさることながら、2006年の師走は、師じゃない自分が走りまわった。



 始まりは、11月上旬。
 冬コミ当選の通知に舞い上がり、冷蔵庫に駆け寄った。
 我が家の冷蔵庫には、地方自治体のゴミカレンダーが貼ってある。
 1年365日分の「今日は○○ゴミの日」という表示が書かれている親切なカレンダーだが、余白にスケジュールを書き込むのに、たいへん都合がいい。

 鉛筆を片手に、「冬コミ〜冬コミ〜♪」と、勝手なフシをつけて歌いながら、12月のカレンダーをめくると、汚い字でデカデカと「ねずみーりぞーと」と書いてあった。

 日付は、12月26日〜27日。
 冬コミ開催の2日前である。

 毎年楽しみにしている年末の行事で、去年の冬は、ねずみの誘惑に負け、コミケには行かなかったくらいだ。

 でも、今年は、そんなわけにはいかない。
 なんせ、コミケのサークル参加は、抽選で決められる。
 がびんちの当選の陰で、泣いているサークルさんがあるのだ。

 参加するのは絶対だが、何を売ったらいいだろう。

 
既刊が4冊あるし、それでいいか。

 そんな悪魔の囁きが脳裏をかすめたが、ふと、申し込み書のコピーを見れば、そこには「
新刊あります」と大風呂敷を広げたサークルカットが。

 誰だ、そんな
寝言を書きやがったのは。
 …………オレだよ。

 そんなわけで、大急ぎで新刊の原稿に取りかかり、なんとか、印刷屋さんの割引期間内に入稿できた。
 当選の報を受けてから、17日後のことである。
 我ながら大したもんだと自画自賛。



 さて。
 人間、ひとつのことをやり遂げると、欲というものが出てくる。

 
コピー本も出しちゃおっかな。

 思いついたと同時に、サイトで宣伝。
 なんなの、自分。

 開催の
1ヶ月前に予約受付を開始するという妙な習慣を作ってしまっている拙サークル。
 まだ2ページ分くらいしか書いていないうちに、予約期間に突入してしまった。
 イベント取り置きと通販の受付を同時に開始するため、通販派の諸氏から多くの予約を頂き、すでに後には引けない状況に。

 オフラインのページにもあるとおり、拙サークルでは、イベント売りよりも通販のほうが需要が高い。
 バリバリに有意差がある。
 その数、イベント売りの3倍といったところだ。

 つまり、予約数の3分の1をイベント搬入用に製本すればいいという指標になるため、とても都合がいい。
 ちなみに、結果は予想通り。
 ちょうどぴったり売り切れた。
 まあ、ぴったりだったのは偶然かもしれないけど。

 話が先走ってしまったが、イベントで売ったということから、コピー本の脱稿が間に合ったことは、おわかりいただけたと思う。
 通販を申し込んでくださった方々、ご安心ください。
 予定通り、1月8日には発送できます。



 そして。
 またひとつのことをやり遂げると、さらにもうひとつ。
 人間の欲には限りがない。

 
花碁石も売っちゃおっかな。

 旧デザインのものと、今冬のニューデザインのもの、あわせて22個を作製。
 この作業に追われて、
配布ペーパーが作れなかったというのは、ここだけの話だ。←ここで暴露するのが一番やばいんじゃないのか



 かくして、冬コミの準備は万端。
 割と順調に、当日を迎えることができそうだ……というところで、続きは「本番編」へ。












冬コミにサークル参加してみよう・本番編


 冬コミ直前の12月26日。
 前述の通り、ねずみーりぞーとに行ってきた。
 
天気は大雨
 だからといって、半年前から予約していたミラ○スタのハーバービューをキャンセルできるほど、がびは人間がデキてはいない。

 幸い、現在の愛車3.2号機は、バッテリーを積んでいないので、雨の中でも使用可能だ。
 直径1メートル以上ある大きな傘を差して、足こぎ運転で、ねずみの海を大爆走。
 ガラガラの園内で、ほぼすべての乗り物を制覇。

 ここで問題になるのは、実は、がびは風邪気味だったということだ。
 膝から先は常にびしょ濡れ、空中で一回転する乗り物で、頭から雨をかぶって、さらにびしょ濡れ。
 当然、風邪は悪化。

 そして翌日。
 ねずみの楽園でも全乗り物を制覇。
 すぷらっしゅなんとかという乗り物では、頭からずぶ濡れ。
 さらに風邪は悪化。

 喉が痛いなあ→咳が出るなあ、という、いやな図式ができあがっていた。



 一日おいて冬コミ1日目。
 
プチ萌えから激萌えに変化しつつある、がび好みのジャンルは、ヒカ碁の開催日とはズレている。
 昼過ぎに会場に行ったが、欲しかったコピー本1冊が完売していたのを除いて、大量の萌え本をゲットすることに成功した。

 翌日に備えて、都内でも東寄り(がびんちは西寄りの秘境)のホテルにチェックイン。
 参謀AQ氏と合流。
 すでに参謀というより、サークル責任者である。

 一駅離れたホテルに泊まるT氏もやってきた。
 お手製の花碁石を見せてくれたのだが……。

 
ぶわっはっはっは。

 強烈な色合わせに、がび大興奮。
 12色相環を思い出してほしい。
 補色というべき、対照的な色のビーズが組み合わせてあって、ものすごい状態だ。
 オペラファンの方は、
パパゲーノを想像していただければ、かなり近いものがある。
 もしくは、
リオのカーニバル

 たいへん個性的。
 言っちゃ悪いが、ヤバすぎる。
 本業が和裁師さんだけあって、はっきりした色同士を組んでいる。
 着物ならしっくりくる色あわせを、洋服にもってくるとサイケになってしまう……まさにそんな感じ。
 T氏よ、我が魂の姉よ。
 ビーズじゃなくて組紐だったら、最高だっただろうと思うぜ。
 和の世界で躍進されることを期待する。



 さらにC氏とR氏も合流。
 風邪薬服用のため、酒盛りを断念し、コンビニメシでささやかな宴会。
 この時点で、風邪は、
咳げほげほ→鼻づまり→鼻水たれ流しへと進化を遂げている。

 詰まった鼻水のあいだを縫って流れ落ちる鼻水。
 一瞬の隙をついて垂れる鼻水との攻防。
 ちょっと翌日が心配だ。







 いよいよ、冬コミ2日目。
 ヒカルの碁の開催日である。

 AQ氏が朝っぱらからコンビニで買ってきてくれたおにぎりを食べてチェックアウト。
 部屋の箱ティッシュを失敬しただけでは心配で、フロントの兄さんに「ティッシュありますか」と言ったらば。
 なにやら奥へ引っ込んで、「これくらいしかないんですが……」と、持ってきてくれたのは、
使いかけのトイレットペーパー

 ……すげえよ、J○L。
 鶴のマークを背負った鉄の翼よ。
 
あんたらの会社の未来が、他人事ながら、とても気がかりだ。



 そして、予約しておいたデカいタクシーに乗って会場へ出陣。
 普通のタクシーで行くより1000円ほど高いが、らくちんだから大満足。

 スペースに着くと、宅配搬入した本を取りにいく(もちろん参謀頼み)間もなく、スタッフの兄さんが、見本誌の回収にやってきた。
 そんなこともあろうかと、見本誌は箱に入れずに、手持ち搬入してたのさ。
 素人のくせに、やるじゃん、自分。

 考えてみれば、サークル活動を始めてから、まだ10ヶ月だ。
 そんなんで、よくもまあ、天下のコミックマーケットなんていう檜舞台に立ったもんだ。
 モノを知らないっていうのは、ある意味、強いな、と。
 そう思った瞬間である。



 さて、ここでちょっと真面目な話を。
 参謀(というか影のサークル責任者)にスペースを任せて、喫煙所へ行きがてら、会場内を徘徊していて気づいたことがある。

 
欠席サークルが多すぎる

 サークル入場のチケット欲しさのダミーサークルなのか、よんどころない用事や体調不良による欠席なのか、判断はできないが、もしも後者であるならば、ぜひ再考を願いたい。

 コミケのサークルチケットは3枚。
 1人が欠席しても、スペースの運営は可能なのではなかろうか。
 抽選漏れで参加できないサークルがあるのだから、申し込んで当選した以上、責任を持って参加してほしい。

 がびが説教たれるべき話ではないが、今回、がびんちが当選したせいで、落ちたサークルさんがいるのだと思うと、感じるところは大きい。

 新刊落ちました、も、勘弁してほしい。
 実生活が多忙なのはわかる。
 だったら予告するな、と言いたい。
 新刊を楽しみにしてスペースへ行ったら、「落ちました」の看板。
 なんだよ、それ。
 ……でも、好きなサークルさんだから、次のイベントで「待ってました」とばかりに、ウキウキしながら買っちゃうんだよな。

 エラソーなことを言ったが、同人慣れしていない素人の視点だからこそ、悪習をよしとしない、本質を含んだ意見だと思ってほしい。



 さてさて。
 気になる(かどうかわからないが)がびんちの売り上げ。

 せっかくの新刊だが、あの美麗な表紙には敵わず、売り上げナンバーワンは「灰姑娘セット」。
 次点が、ほもえろ新刊「帯坂異聞」だった。

 花碁石は、いくつか残った。

 嫁に行き遅れた売れ残った、まだ手元にある花碁石を、通販しようと画策中である。
 専用ページを堂々とUPする前に御連絡いただければ、こっそり取っておきますので、「どんなのがあるの?」というお問い合わせはお気軽にどうぞ。
 


 かくして冬コミは終わった。
 お立ち寄りくださったみなさま、本や花碁石をお買い求めくださったみなさま、差し入れをくださったみなさま、ありがとうございました。

 参謀AQ氏にはお世話になりっぱなしで、北西に足を向けては寝られません。
 着物姿で3.2号機を運んでくださったソウルシスターT氏にも、ありがとうの言葉を。



 帰路は、混雑を考慮して、りんかい線→地下鉄有楽町線→都営地下鉄直通私鉄という大回りルートに変更。
 乗り換え駅で、参謀とファーストフード店に入った。

 ホテルで失敬した箱ティッシュは、すでに最後の1枚。
 この後は、フロントの兄ちゃんにもらった、使いかけのトイレットペーパーに手を染めるしかない。
 コンビニで買うという考えが思い浮かばないほど、風邪が悪化していたらしい。
 参謀がポケットティッシュをくれたので助かったが。

 例によって、電車の中では、ほぼ全区間にわたって爆睡。
 今回は、最寄り駅で駅員さんに起こされる前に起きたけどさ。
 ちょっと危なかったかも。



 家に帰って、思ったこと。
 枚数を気にせず、
ふんだんにティッシュを使えるって、なんて素晴らしいんだろう。
 これは、同人誌とサイト掲載の関係に、少し似ている。
 本を作る際には、8ページ単位で印刷料金が変わるため、ページ数を抑える必要があるが、サイトに載せる分には、なんの制約もない。

 次のイベント参加が決まるまで、サイト運営をメインにやっていこうと思う。
 イロモノ傳については、なんとも言えないが、100題連載は、そろそろ再開の予定だ。
 アキラさんが告白したところでとまっているが、そう簡単にはカップルにはさせないぜ。
 なんせ100もお題があるんだからな。

 これを再録して本にしたら、何ページになるんだろうと考えてしまうあたり、少々オフライン思考に傾きつつあるのかもしれない。



 ともあれ、今年もよろしくお願いします。


                                      2007年1月1日  がびきゃ拝


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